短編小説 小人との対話 ホンモノ

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目次
ホンモノ
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あらすじ
今回は、既に8話分を纏めた『小人との対話』の続編です。短編、1話分となります。今回の物語は、小人との対話の中の6話と繋がっているお話しです。ここでの主人公の前では、小人さんはいつもの小人さんと違い、辛辣なことも毒も吐かず、どちらかと言うと優しい小人さんです。
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ホンモノ
「どうしたんだ、ぼぉっとして」
どこか遠くで声が聴こえた気がした。
聴いたことのあるような、懐かしいような、思い出せそうでなかなか思い出せない。
幻聴だろうか。
そう、このところぼぉっとする時間が増えたような気がしている。
それが悪いわけでもなく、特に何か困ることもなく、何かを悩んでいるわけでもなく、ただなんとなくぼぉっとすることが増えただけ。
不満は何もなく、悩みも、苦しみも、哀しみも、何も...